草円の宿泊レポート

「あいにくの雨で」という挨拶があるが、    今日の雨はどちらかというと恵みの雨。    山に霧吹を吹きかけたように、彩がしっとりと蘇る。    新緑の奥飛騨が好きだったが、秋深まる昔話みたいな山里もまたいい。    宿の低い木戸を、頭をぶつけないようにかがんで入ると、    三和土に漂う囲炉裏の匂いに時代感覚が麻痺していく。懐かしくて楽しい。

奥飛騨温泉郷 福地温泉 山里のいおり 草円

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この記事は温泉レポート タビエルのブログに載せたものを少し編集したものです。

 

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翌朝はけっこう早起きして、貸切風呂で朝風呂としゃれ込む。

ここは宿から一旦外に出て、30秒ほど歩いたところに別棟となっていて、

内湯+露天のセットが3箇所ある。

みんな寒くて一度外に出るのを嫌ってか、やたらと空いている。ってか、僕らだけしか来ていない。

 

入り口に一番近い貸切風呂に入る。

貸切なのに脱衣所も広々

 

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浴室が若干冷えるのが難点といえば難点。

内湯から戸を開けると露天風呂です。

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ふつうは1箇所入ればいいってもんでしょうが、

せっかく空いているから、貸切風呂を3箇所制覇しようということになった。

根が貧乏性なのです。

 

 

こちらが真ん中の風呂

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最後が一番奥の風呂

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アメニティも充実しているほうでしょう。

 

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湯上りどころ。

貸切棟まで来たけど、満室だったというときにもここで待てるから便利です。

 

 

 

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草円では毎朝お客さん参加で餅つきがおこなわれるのだが、

お風呂を欲張ったおかげで間に合わなかった。

 

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飛騨の朝食で定番の朴葉みそ。

朝食も旨かった。

 

 

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草円へ泊まりに行ってからかれこれ4ヶ月が経過してしまった・・・。

急ピッチでレポートを仕上げていかないとすっかり記憶のあいまいになってきている。

 

川原のほうの露天風呂を早々に退散して今度は館内の廊下の先に有る内湯と露天へ。

他のお客さんがいたので写真は撮らずです。

 

風呂上りに飲泉しながら、

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牧成舎のアイス。

なぜか

 

 

 

挑みかかってくるような、

 

 

 

それでいて

 

 

 

やたらめったらな

 

 

 

歯ごたえ。

冷やしすぎなのでしょうか。

前歯の訓練をさせられているよう。

(4ヶ月たってもこんな余計なことばかりは覚えている)

 

 

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 満腹状態の我々も部屋でごろごろしていたら、やっと身動きがとれるようになり風呂へ向かうことにした。

向かうは川原の露天風呂。

川原近くの露天風呂は建物からすこし離れたところに建っているので、完全防寒ででかけます。

防寒の上着と防寒靴は部屋に用意されているので安心です。

川沿いに外歩くこと30秒ほどで到着。

 

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入り口の引き戸。男用はちょんまげのマークが微笑ましい。

人気の宿ってこういう事が嫌味なくできちゃうんですよね。

この寒さのなかわざわざここまで入りにくる貪欲な方は少ないのか、男湯も女湯も貸切状態。

 

 

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脱衣所からお湯に浸かるまでは、裸で極寒体験。

覚悟を決める。

えいやー、と気合を入れて湯船へ飛び込む。

 

 

 

きたきたきたきた、じゅわ~。

 

 

 

お~、これこれ。この快感。

でも年配の方は、こういう温度差は危険なので避けたほうがいいでしょう。

程なくして女湯のほうから

「ぬるい~、もうあがる~」

と白旗気味の声が聞こえてきたので退散することにした。

 

 

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ふたりとも大絶賛だったのが、お吸い物の大根包み真丈。山の宿なのに京料理風のやさしい出汁。

ふわっふわな食感だったというのは覚えているけど、それ以上は記憶を呼び起こすことができない。

 

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造りはすりおろした山芋を敷いて、岩魚を重ねて酢橘醤油がかかる。

間にはヤーコンという芋がはさんである。

生魚が苦手な連れが珍しく「これおいしい。」と言っていた。

 

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鍋がぐつぐつしてくるまで、芋の五平餅をぱくつく。

大根菜味噌炒めを薬味にいただいた。

 

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鮭の粕鍋。器みたいなものをそのまま直火にかけるので驚いた。

これもまた旨くて、ふたりで最後の一滴まで飲み干した。

 

主人が挨拶にきた。40を過ぎたくらいだろうか。快活な印象だ。

私たちの棲家が氷見であることを知って、「先週、社員旅行が氷見だったんですよ~」などと話していた。
チェックインのときに帳場にいた人物が若いながらもしっかりしていたので、てっきりその人が

主人かと思っていたが違ったようだ。

この宿には人が揃っている。

料理を運んで来てくれる女性スタッフ(前年と同じ方でした)も、

明るく爽やかで、それでいてでしゃばることなく、私たちが望む接客を心得ているなぁと感じました。

 

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通常はここで飛騨牛の網焼きなのだが、今回は「飛騨牛の朴葉焼きプラン」なのでそれにスイッチしている。

アルミホイルは色気がないが、私にも妙案はない。直に朴葉に火が当たると燃えてしまうので

おそらくこうする意外に方法はないのだろう。この見事な霜のふり具合。

もちろんとても旨かった。旨かったのだが食事の後半戦と言うことで、4切れ目以降は結構無理無理

食べることに・・・30代ならガツガツいけただろうに。

 

ご飯の前に冷水に泳がせた蕎麦があったが、今回はなくなってた。復活してくれないかなぁ。

 

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草円では本物の竈で炊いたご飯がいただける。おこげもちゃんとあります。

飛騨牛がまだ残っているので、御宿かわせみのお食事を真似てのせてみる。

 

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まだ残っているので、3段のミルフィーユにしてみる。

こんど食べるときはスタンダードに網焼きがいいな。

 

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デザートはオレンジゼリーとラフランス。

 

 

案の定、食後は満腹すぎて動けなくなりました。

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夕食は、囲炉裏の食事処で。

食事を運ぶスタッフの邪魔になりながら、写真を撮ってます。

左に見える音速のような残像もスタッフ。

写真を撮ってる私に気づいて、

「あっ、すいません!」

と言って、軽やかなステップバックを披露したのでした。

いえいえ、こちらこそ邪魔してすいません。

 

ここも昔話に出てきそうな風情があります。

各組ごとに囲炉裏の配置された座敷と、個室のベンチシートスタイルの2種類がある様子だが、希望を聞かれたことが無いので宿側での采配になる様子。

ちなみに私たちは2回とも個室だった。座敷は掘りごたつではなかった気がするので、膝に自信のない場合は個室席のリクエストをしたほうが良いかもしれません。リクエストが通るかどうかは不明ですが・・・。

 

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連れは迷わず生ビール。

 

温かい囲炉裏の端で生ビールとはさぞかし旨いのでしょう。

 

 

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自分は梅酒をロックで。

自家製の梅をでつくるそうです。美味しいですよ。

 

炉端には川魚(岩魚?)と五平餅が焼かれています。

 

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前菜

写真左は鴨肉の諸味噌漬け、右は湯葉の包み焼き。中身は忘れてしまったが旨かった。

そして中央はくり貫いた柚子にグラタンの具材のようなものが入っています。

どうするのかと思いきや、これをそのまま囲炉裏の網の上で炭焼きにするのです。

こんなの初めてで驚いた。

 

囲炉裏の料理って、下手をすると雑な田舎料理になりがちなんですよね。

でも、草円はさすがというか、鄙ななかに上質さをとどめているところがエライ。

 

 

草円 宿泊レポ 3

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もらい湯から帰ってきて、部屋でね寝っころがっている体勢からの景色。。

 

 

 

到着のときはもらい湯へ急いでたので、部屋の茶菓子は置き去りでした。

ここのお茶菓子はおちょっと変わってるのです。しかも旨い。

 

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こういう陶器の重箱に入ってます。

 

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あけてみると上段から塩昆布、大学芋、なつめ。

なつめって知らないのですが、連れは知ってた。

木の実だそうで、子供の頃近所のあちこちに成っていたと言う。

もちろん他所様の庭の木なのだが、子供は自由に食べていいと言う

 

 

 

暗黙のルール

 

 

 

があったと主張している。ホントだろうか・・・。

湯上りでまったりしながら、茶菓子をつまむ。

 

そろそろ日が暮れてきたので、先ほど来る時に見つけた氷のアートへ向かった。

期待に胸を膨らませて見に行ってみると。

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おや?

んー

うーん、こんなもんか。

 

おそらくライトの当て方にもっと工夫が必要な気がする。

可能なのかどうかわからないけど氷柱の後ろからライトを当てれば氷が幻想的に浮き上がると思うんだけどなぁ。

 

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草円から5分も歩けば孫九郎にたどり着く。

孫九郎の湯は福地温泉では随一だろうという話題がタビエルの掲示板で一時盛んだったので、私も遅ればせながらの訪問。

 

宿の前に来るとほんわり硫黄が香ってる。

「もらい湯ですか?」

雪かきしていたハッピ姿のおじさんが風呂場を案内してくれた。

「電気おねがいしま~す」

とフロントに声をかける。どうやら一番乗りのよう。

 

孫九郎のロビーは古民家風になっているが長座ほど風格があるわけでなく、かといってかつら木の郷ほど洗練さもない。さらに館内奥へ進むとお世辞にも宿泊の食指が動く感じはない。

ただ前出のおじさんやフロントのお姉さんは、上品とは言わないが愛想は思った以上によかった。

「思った以上に」と書いたのは、その前の年は別の宿へもらい湯に行ったのだが、そこでの対応は「歓迎されて無い」感が漂っていたからだ。

 

もらい湯に指定されているのは露天風呂。内湯は宿泊者専用だ。

露天風呂に出ると、自家源泉のイオウの匂い、そこに鉄分の匂いも混ざる。

湯の色は緑とコバルトブルーが混ざったような色に見える。金属成分が光を反射しているからだろうか。

「なるほど、こりゃいい。」

吐湯口の周辺はサビ色がこびりついているのに、湯はサビ色にならないのが不思議だ。

温度の違う2種類の源泉が混ぜているのが、その硫黄分と鉄分が反応し硫酸鉄に変化することによって湯が色づき濁るのではとの推測が記されていた。

加水・加温はもちらん無く、貯湯タンクもなく源泉から直接引湯しているとのことだ。かなり湯にはこだわってるようだ。

 


はじめのうちは貸しきり状態で入ることができた。

感覚的に「濃いなぁ」と感じた。なるほど皆さんが"いい、いい"という湯だ。

指の間とか表皮の薄い部分が、少しだけとろみが出るのを感じた。長く続くわけではない。

湯に無頓着な私もこの湯は気に入った。

 

しばらく湯との対面をおえて周りをみてみると高い山に囲まれていて自然がいっぱいだ。

そうこうするうちに他の客がひとり、またひとり入ってきた。

あとから長靴を見て知ったが二人とも長座からもらい湯に来たようだ。

 

最初は貸しきり状態だったので写真撮り放題のはずだったが、

カメラを持っていってなくて激しく後悔していたら、連れもおんなじ事を思っていたようだ。

 

さて、湯上りの感想。草円までの帰り道、

「手肌に細かいパウダーをまぶしたような感じが残る」

「この湯好き」

が二人の一致した意見だった。

お湯重視で泊まったら結構楽しめるのかもしれない。

泊まった方がいらっしゃれば是非とも感想を聞いてみたいなぁ。


 

タビエルの掲示板で情報をくださった皆さん、

ありがとー!


 


 

草円 宿泊レポ 1

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草円は昨年に続いて今年も誕生日旅行。

去年も同じ時期に来ていたけど誕生日の旅行ぐらい写真を撮らないでおこうと思ったので、レポートを作ってなかったが、今年は病気が出てしまいある程度撮った。

 

 

福地温泉の朝市会場近くに差し掛かったとき、連れが

 

 

 

「なにあれっ!!」

 

 

 

 

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思い出した。

福地温泉の冬恒例のイベントだ。

以前見た奥飛騨のパンフレットかなにかに、これのライトアップが載っていた。

「これ、ライトアップされたらそーとーキレイだよ」

と盛り上がり

「暗くなるのを待って、夕食前にこよう」

と話が決まった。

 

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2回目ともなると気楽です。

どんな宿でも1回目ってどうしても気が張ってしまう。

 

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チェックインを済ませて、囲炉裏端でお茶を一服。

茶菓子がきな粉餅ってのが珍しいですね。

きな粉飽和状態。

もちにくっつききれなかった粉を残してしまい悔しがる二人・・・。 

自宅じゃないから舐めるわけにも行かない。

 

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部屋へ案内された。

 実はこのときワレワレはかなり

 

 

 

焦っていた。

 

 

 

福地温泉はもらい湯という制度があって、泊り客は他の宿の風呂に一軒だけ入りにいくことができる。

もらい湯ができるのは15:00から16:00の間と、18:00から21:00。

2回目の時間帯は夕食の時間とかち合う。夕食はのんびり食べるほうだし、がっつり食べる派なのでそのあと

 

 

 

動けなくなってる

 

 

 

ことが多いので必然的に15:00からの時間帯に狙いを定めたくなる。

ただ草円のチェックインは15:00なのでチェックインと同時に宿へ入る必要がある。


囲炉裏のそばでお茶を頂きながら、宿の方が館内の説明をしてくれていたのだが、

その時間にももらい湯の時間が刻々とと削られてると思うと気が気ではなかった。

 

 

もらい湯のためには浴衣着替えることが相手先の宿への目印になるのであわてて着替える。

この時期は当たり前のように雪景色なので、ちゃんとあったかい長靴が部屋に用意されている。

 

孫九郎へ急いだ。