「あいにくの雨で」という挨拶があるが、 今日の雨はどちらかというと恵みの雨。 山に霧吹を吹きかけたように、彩がしっとりと蘇る。 新緑の奥飛騨が好きだったが、秋深まる昔話みたいな山里もまたいい。 宿の低い木戸を、頭をぶつけないようにかがんで入ると、 三和土に漂う囲炉裏の匂いに時代感覚が麻痺していく。懐かしくて楽しい。